はじめに
「海外の大学や大学院に進学したい。でも、Motivation Letterって何を書けばいいの?」
「どんな形式で書けばいいの?」
そんな疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
海外大学・大学院への出願では、多くの場合志望動機書(Motivation Letter)の提出が求められます。これは、あなたがそのコースでどのように学び、どのように貢献するのかを大学側が判断するために非常に重要な書類です。
私自身、日本の国立大学から海外の大学院への進学を目指した際、エージェントに頼らずすべて自力で準備しました。Motivation Letterも例外ではなく、ゼロから書き方を学び、先生や友人の助言を受けながら、何度も書き直してようやく完成させました。
その結果、このとき作成したMotivation Letterを使って倍率100倍を超えるプログラムを含む3校すべてに合格しました。
この記事では、私が実際に作成した2種類のMotivation Letterの例をもとに、「合格につながるMotivation Letterの書き方」をわかりやすく紹介していきます。
読み終わるころには、きっとあなたもMotivation Letterの作成に着手できるようになっているはずです!
Motivation Letterはなぜ重要?
海外大学院では、志望動機や目的意識がとても重視されます。
私が進学した大学院では、Motivation Letterの評価が全体の20%を占めていました。
「なぜそのコースを選んだのか」「自分がそのコースにどのように貢献できるか」をしっかり伝えることで、他の出願者と差をつけることができます。単なる学歴や成績だけでは測れない、あなたの熱意や目的意識を伝えるための大切なツールです。
Motivation Letterの形式と内容
Motivation Letterの長さは、A4サイズで1枚が基本。大学によってはフォーマットの指定がある場合もあるので、必ず募集要項を確認しましょう。
ここでは、私が実際に体験した2パターンの形式を紹介します。
フォーマットが自由な場合(A4サイズのみ指定)
以下の構成がベーシックです:
- 宛先:大学名、学部・学科名を記載
- 日付:完成日を記載
- 導入:出願するコース名を明記し、簡単に自己紹介
- きっかけ・これまでの経験:その分野に興味を持った理由や、これまで取り組んできた関連する学び・活動について紹介
- その大学・コースでなければならない理由:大学の特徴、教員、研究環境など具体的な情報をもとに述べる
- 卒業後のキャリアや展望:学びをどう活かしたいかを明確にし、将来のビジョンを語る
- 締めの言葉:改めて応募の意思を伝え、大学やコースへの賛辞で締める
- 署名・連絡先:右詰めでフルネーム・住所・電話番号・メールアドレスを記載
以上の流れのように上から記載していくと、文章全体が「過去 → 現在 → 未来」と自然に流れる構成になり、一貫性が出て読みやすくなります。
質問回答形式
この形式では、大学側が提示した質問に対し、文字数制限のある設問に個別で回答するスタイルです。例えば:
- なぜこの分野に興味を持ったのか
- なぜこの大学・コースを選んだのか
- あなたがこのプログラムに参加するメリットは?
- この留学が出身大学や出身国に与える影響は?
- 卒業後のキャリアプランは?
このタイプは、フォームやファイルが指定されており、各設問に文字数制限(例:1000文字)や文字枠が設けられています。限られたスペースの中で、要点を絞って簡潔に伝える力が求められます。
Motivation Letter 作成のステップ
ステップ①:出願先の求める学生像を理解する
出願先がどのような人材を求めているのかを知ることが、志望動機書作成にあたって最優先事項になります。各コースや大学が提示するアドミッションポリシーなどをよく読みこみましょう。
「どのような資質を持つ学生を求めていて、あなたのどの魅力をアピールすれば、その要件を満たすことができるのか」
この考えを念頭に置き、書くべき内容を絞り込みましょう。
ステップ②:まずは日本語で構想を練る
いきなり英語で書くのではなく、まずは日本語(あるいは自分が一番慣れている言語)で全体の構成を明確にすることが大切です。
この時点で意識したいのは、一貫したストーリーがあるかどうか。セクションが別れていても、全体を通してあなたの志望や成長が一本の線でつながっているように構成しましょう。
ステップ③:日本語の下書きを添削してもらう
母語であれば、家族や友人にも読んでもらいやすいはずです。内容に過不足がないか、論理に飛躍がないかを確認してもらいましょう。
私のおすすめは、複数人からフィードバックをもらうこと。ChatGPTなどのツールを使うのも便利ですが、日本語がスタイリッシュすぎると、英訳しづらくなることもあるので注意が必要です。
ステップ④:英語に翻訳する
内容が固まったら、英訳に取りかかります。最初から完璧を目指す必要はありません。まずは自分の言葉で素直に訳すことが大切です。
AI翻訳ツールに頼りすぎると、難解な単語や表現が多用され、「自分らしさ」が薄れることがあります。時間がある方は、できる限り自分で訳してみてください。
ステップ⑤:英語での添削
この段階では、ChatGPTのようなツールを積極的に活用しましょう。
「アカデミックな文体で」「この目標への熱意が伝わるように」「一貫性を重視して」といった指示を加えると、より質の高い文章に仕上がります。
最終的には、英語ネイティブや大学の先生に添削をお願いするのがベストです。難しい場合は、有料の添削サービスを検討してもよいと思います。
複数校に出願する場合は、1通目のMotivation Letterをベースにして調整していくと効率的です。志望分野が近ければ、大きく書き換える必要はありません。
実際のMotivation Letterの書式
私が提出したMotivation Letter(フォーマット自由型)は以下になります。(個人情報等に関わる部分は隠しています)

書式のポイント
- フォント:Times New Roman(推奨)
- サイズ:11pt
- 段落:1段落ごとに1行空ける/段落頭はスペース(半角2文字程度)
- ②日付、⑧署名、⑨名前・連絡先:右寄せ
- その他の文章:左寄せ
見やすさ・読みやすさを意識しながら、自分なりにアレンジしてOKです!
おわりに
いかがでしたか?
短い文章で自分の思いや経験、将来の目標を伝えるのは簡単ではありません。
でも、Motivation Letterは、あなたの熱意がダイレクトに伝わる、とても重要な書類です。
このガイドを参考に、ぜひあなただけの魅力的なMotivation Letterを完成させてください。
応援しています!